読者ハ読ムナ(笑) ~いかにして藤田和日郎の新人アシスタントが漫画家になったか~
こんな人におすすめ
- 漫画に限らず、ストーリー制作に関わる人
- または興味がある人
理由
プロのストーリー作りの秘訣を非常にわかりやすく伝えてくれます。
漫画に限らず、アニメ、ゲーム、映画、演劇などストーリーが存在するもの全てに共通する作り方だと思います。
本書のストーリーを単純化した図は本当に誰にでもわかるほどシンプルで、
これ以上の表現はないと思えるほどわかりやすいです。
簡単なあらすじ
思い出
「これさあ、テーマはなんなの?」
高校の頃演劇部に所属しており、大会で審査の方から頂いた一言です。
演劇部全員誰も答えられませんでした。今思えばそういうレベルの部活でした。
そして大会の結果は一番下の奨励賞すらなし。
先輩や顧問の先生は「審査員の好みがあるから・・・」という感想で、当時私も無知だったので(そういうもんなのか)という感想しか持っていませんでした。
・・・それから半年ほど経った後、次の大会のことを考えだす頃。
過去の大会で上演したときの映像をDVDでもらっていたのですが、何気なく
(自分がでてたことを忘れて、完全に他人の作品として見たらどうなるんだろう?)
という気持ちになりました。
大会直後に見たときは自分の演技の不出来さしか見ていなかったので。
そしてDVDを再生して5分もしないうちに、
(クソつまんねえ・・・)
衝撃でした。
一応当時は色々頑張っていたので・・・、
(なんだこれは?なんでこんなつまらないんだ?)と考えるのですが、
いくら考えても当時の私ではわかりませんでした。
私の愛するテイルズオブシリーズはあんなに面白いのに、
今私の目の前で流れている劇はどうしてこんなにつまらないのか。
その疑問は解決することなく、その後の大会も色々あって結局クソつまらない劇になり、演劇部をやめました。
・・・それから何年も経った後、からくりサーカスで藤田和日郎先生を知り、漫画家を目指す気は全くないのですが、この「読者ハ読ムナ(笑)」は気になったので買って読んでみました。
架空の新人アシスタントの作品への指摘で、
私の演劇部時代がめちゃくちゃフラッシュバックするわするわ(笑)
なぜ自分達の劇がつまらないのか全くわからなかった私に、論理的に、明確に、つまらない理由を教えてくれました。
「読者ハ読ムナ(笑)」にでてくるストーリーを単純化した図と説明は
全くセンスのなかった私にも一発でわかるくらいわかりやすかったです。
そして当時審査員の方から指摘いただいた「テーマ」というものが何かも氷解しました。
テーマ = 作者の言いたいこと
そんな簡単なことも分からなかったのかと言われそうですが、「読者ハ読ムナ(笑)」を読む前の私はマジでわかっていませんでした。
あんなにテーマ性のあるテイルズオブシリーズをやっていたのに。
テイルズオブシリーズを思い返してみると、「読者ハ読ムナ(笑)」で示されるストーリーを単純化した図に完璧に当てはまっていました。
エターニアのリッドや、アビスのルークなんてまさに。
あんなに素晴らしい作品に触れていたのに、どうして気づくことができなかったのか・・・
藤田先生は「読者ハ読ムナ(笑)」とおっしゃっていますが、本当に読んでよかったです。

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